臨床検査技師 |
4名 |
うち国際細胞検査士(C.T.,I.A.C) | 1名 |
うち細胞検査士(C.T.,J.S.C) | 2名 |
うち認定病理検査技師 |
2名 |
病理科
診察スタッフ
診療内容・専門分野
組織診断 | 手術臓器、生検組織(胃、肺、リンパ節、腫瘍、皮膚等)を顕微鏡で調べ、悪性細胞(癌)の有無や性格を調べます。 |
細胞診 | 胸水、痰、あるいは針などに採取された細胞を顕微鏡で調べ、悪性細胞(癌)の有無やその性格を調べます。生検に比べ負担の少ない検査です(が、材料が少なく診断できないことがあります)。 |
剖検 | 死因の究明、あるいは診断・治療等が適切であったかどうかを調べる目的で”死後”肺、胃、肝臓、すい臓などの臓器を調べます。顕微鏡による検査も行います。医師の診断・治療技術などの向上ひいては医療の質の向上に欠かせないものといわれています。 |
当科の特色及び目指す診療内容
近年、胆沢病院の病理診断件数は増加傾向であり、県立病院でも有数の件数となっています(2023年内訳:組織診断 3,864 件,細胞診断 1,697件, 術中迅速診断 140 件, 内テレパソロジーによる術中迅速診断 135 件)。常勤の病理医は不在ですが、岩手医科大学より病理専門医4名の応援により、病理診断や切り出しを週2~3回行っています。生検・手術検体のパラフィンブロック作製および各種染色(HE染色、特殊染色、免疫染色)などの病理標本作製、組織診断、細胞診断は院内で実施しており、近年、治療方針決定に重要度を増している免疫染色によるコンパニオン診断も院内で行っています。
当科の特徴として岩手医科大学病理診断学講座と連携していることが挙げられ、各領域の最新の癌取扱い規約やWHO分類などに沿った切り出し、病理診断が行われています。各専門領域に精通した病理専門医へのコンサルテーションが容易で、質の高い病理診断を提供することが可能です。その他にも、高画質・高品質な画像が得られる最新のWSI(Whole Slide Imaging)機器を用いたテレパソロジーによる術中迅速診断、病理解剖、臨床病理検討会(CPC)、学会発表や論文作成の指導等も講座の協力を得て行っています。
当科は常勤病理医が不在ですが、細胞検査士が2名、認定病理検査技師が2名常勤し、各種学会・研修会への参加、日本臨床衛生検査技師会や日本病理精度保証機構が行っている外部精度管理への参加、内部精度管理の実施を行い、標準化された精度の高い病理標本の作製を目指しています。例えば、検体採取~ホルマリン固定~組織ブロック作製~ガラス標本作製といった、いわゆるプレアナリシス段階の検査において、日本病理学会発行の「ゲノム診療用病理組織検体取扱い規定」に可能な限り沿った対応に努めており、近年増加している、PD-L1をはじめとする免疫染色でのコンパニオン検査や、がん遺伝子のマルチプレックス検査を実施するにあたり、適切な検体品質となるよう、病理科スタッフ内の教育・情報共有のほか、他科とも相互に協力をしながら業務にあたっています。
また、病理標本作製時の、二次元コード印字対応カセットプリンターの導入による、スライドガラスのon demand出力方式の導入、病理診断報告書のダブルチェックの実施、報告書の未読既読管理システムの導入といった医療安全対策を実施し、安心で安全な診断の一助となるように努めています。
今後も質の高い標本作製と病理診断を行うことで、患者様に役立つ医療を提供していきたいと考えています。