岩手県立胆沢病院

放射線技術科

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放射線技術科のご紹介

放射線技術科は、診療放射線技師17名(男性13名、女性4名)で各種画像検査や放射線治療業務に従事しています。安全に安心して検査・治療を受けていただけるようスタッフ一同、常に思いやりと、わかりやすい検査説明を心がけながら日々業務を行っています。また、よい検査・治療を提供するため、各種勉強会や講習会に参加し、常に知識・技術の向上に努めています。

 

医療放射線被ばく低減の取り組み

当院では、医療用放射線を用いた診断機器を使用するにあたり、患者さんが受ける被ばく量の低減活動に取り組んでいます。必要最小限の放射線量で最大の効果を得ることを念頭に、患者さんが受ける医療用放射線被ばく低減に努めています。

また、放射線検査の説明や医療被ばくの相談も受け付けています。検査についてわからないことや不安なことなど、検査内容や被ばくについて心配な事がありましたら、遠慮なく放射線技術科へご相談ください。

部門の内容

一般撮影装置3台、乳房撮影装置1台、骨密度測定器1台、CT装置3台、MRI装置1台、ガンマカメラ装置1台、血管撮影装置2台、X線透視装置2台、放射線治療装置1台、ポータブル装置、外科用イメージ装置などが整備されています。撮影された画像はサーバーで保管され、電子カルテ上での閲覧が可能となっています。

部門の主な検査

 

一般撮影検査

皆さんに一番なじみがある検査では、健康診断で撮影する胸部写真などを一般撮影検査と言います。

X線を使用して撮影を行い、身体を透過したX線の吸収の差を白黒で表し画像にします。当院の一般撮影検査は3室あり、胸部や腹部の他に骨の撮影をしています。

一般撮影はFPD(Flat Panel Detector)というデジタルデータで写真を撮る装置で検査しています。皆さんが使用しているデジタルカメラと特徴が似ています。これまでより少ない被ばく量で撮影することが可能で、さらに撮影した写真がすぐに表示され確認することができ、コントラストや濃度を調整できます。そのため、すぐに診断に適した画像を提供することができ、検査時間と検査待ち時間の短縮にもつながります。

他にも骨塩定量撮影も行っています。診療放射線技師により各部位ごとに適切な線量で撮影し、被ばくの低減に努めています。撮影する場所に湿布やカイロ、金属等がある時は外していただく場合があります。また、妊娠中や妊娠の可能性のある方は撮影前にお知らせください。

X線TV(透視検査)

X線TV装置は、X線を用いて人体の内部を透視する(リアルタイムで観察する)ことができる装置です。この特性を利用した検査や治療を行っています。当院のX線TV室は2室あり、検査室ごとに様々な検査を行っています。

・上部消化管造影(MDL)

食道・胃・十二指腸の検査です。発泡剤とバリウムを飲み、体を回転させながら透視で病変がないかを探し、写真を撮影します。検診でも行われる検査です。

・下部消化管造影(DDL)

大腸の検査で、注腸検査ともいいます。肛門からバリウムと空気を入れ、大腸の形状や壁の様子を観察します。

・気管支ファイバースコープ(BF)

肺や気管支の病気を診断するための内視鏡の検査です。気管支粘膜を観察したり、組織の採取を行います。

・内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)

内視鏡を十二指腸まで挿入し、十二指腸のファーター乳頭からカテーテルを胆管、膵管に挿入し、そこから造影剤を注入して胆管、膵管の形態や胆石の有無を確認する検査です。

・逆行性腎盂造影(RP)

膀胱鏡を用いて尿管にカテーテルを挿入し、造影剤を腎盂内に注入して、腎盂・腎杯・尿管の形態などを観察します。

・膀胱造影(CG)・逆行性尿道膀胱造影(UVG)

膀胱にカテーテルを挿入し、そこから造影剤を注入して膀胱を膨らませ、膀胱と尿道の状態を抽出する検査です。

・脊髄造影(ミエログラフィ)

脊髄腔内に造影剤を注入し、神経が圧迫されている位置や程度を調べる検査です。病態の把握や治療方針の決定に役立ちます。

・椎間板造影(ディスコグラフィ)

椎間板に造影剤を注入し、椎間板病変を調べる検査です。主として椎間板ヘルニアに用いられます。

CT検査

 X線を身体の周りで回転させながら照射し、体の輪切り画像を得る装置です。当院では80列CTを使用しており、短時間で広い範囲を撮影することができ、心臓の検査にも対応しています。また、撮影した画像をコンピューターで処理し、立体的な3D画像を作成することもできます。                                 

MRI検査

当院では、最新鋭のMRI検査装置であるIngenia1.5Tフィリップス社製を導入し、幅広い疾患に対して正確な診断を行っています。MRI検査は、磁場を利用して体内の断層画像を作成する画像診断法であり、放射線を使用しないため、妊婦さんやお子様、高齢者の方にも安心して受けていただけます。

MRI検査室は、患者さんの快適性を考慮して作られており、スペースも広く、装置内に入っている時間も短くて済むように設計されていますので、よりリラックスして検査を受けていただけます。また、専門の技術者による確かな診断をお約束し、検査結果は迅速かつ丁寧な解説を行い、患者さんにも理解しやすくご説明いたします。

           

 

核医学検査

放射性同位元素を含んだ医薬品を利用し、がんや腫瘍・梗塞などを見つける検査です。
 放射性同位元素によるがん治療等の内用療法を行っています。
 

 

乳房撮影装置

乳房撮影(マンモグラフィ)は専用のX線撮影装置で検査を行い、高画質のデジタル画像を提供しています。

検査では乳房を圧迫して撮影しますので多少の痛みを伴うことがありますが、しこりの触れないような早期の乳癌や非常に小さな石灰化病変の描出に優れた検査です。

 

血管撮影検査及び血管内治療

血管撮影は、カテーテルという細い管を血管内に挿入し、造影剤を投与して、血管を映し出す方法です。通常は、脚の付け根や肘、手首などの動脈からカテーテルを挿入し、目的とする血管に進め、造影剤を注入して血管を撮影します。血管撮影などの診断技術を治療に応用した方法がインターベンショナル・ラディオロジー(IVR)です。近年進歩が目覚ましく、低侵襲であることを特徴としています。

当院では2台の装置が稼働しています。1台は循環器専用で主に冠動脈の撮影及び治療を、もう1台は脳外科、血管外科、泌尿器科などが使用し血管撮影及び血管内治療を行っています。

 

放射線治療

2023年2月に放射線治療装置を更新しました。胆江地域で放射線治療装置を有しているのは当院のみであり、今回導入した装置では、より幅広い疾患への対応が可能となりました。

放射線治療は、放射線を利用して、根治または症状緩和のために治療を施すことを目的とします。強度変調放射線治療(intensity modulated radiation therapy:IMRT)、画像誘導放射線治療(image-guided radiotherapy:IGRT)、定位放射線治療(stereotactic radiotherapy:SRT)、体幹部定位放射線治療(stereotactic body radiotherapy:SBRT)、などの高精度技術にも対応しており、より安全で快適な治療を提供できるよう多職種にわたるスタッフが従事しています。 

認定技師および資格保有一覧

X線CT認定技師              5名

救急撮影認定技師              1名

ストロンチュウム安全取扱講習会       2名

日本医療情報技師              1名

日本医用画像情報専門技師          1名

放射線機器管理士              1名

塩化Ra安全取扱講習会             4名

検診マンモグラフィー撮影技術認定      1名

検診マンモグラフィー精度管理認定      3名

磁気共鳴専門技術者             1名

第1種放射線取扱主任者            1名

放射線治療専門放射線技師          3名

放射線治療品質管理士            3名

部門

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